映画「怪物」
日ごろ感情移入しやすい人は、けっこう引きずり込まれてしんどいかも。
昼間みたから復活したけど、夜の部にみてたらずどーんと沈んだままだったと思う。
ネタバレになるので何も書けないなかでの感想。
負の連鎖、ちがうな、残酷の連鎖、、
どこかで止められたかな、他の手段をとっていたら未来は変えられたのかな
考えてみたけど、それさえもわからない。
それぞれの目の前に落ちてきた出来事が抱えきれない、受け止めきれない。
それを回避するために、自分や誰かを守るために取る手段。
それが自分の知らないうちに坂道をころころ転がっていって、あっちもこっちも連鎖して誰にも止められなくなってしまう。
そんな感じ。
わたしたち観客はすべてが見えているから、答え合わせができた上で策を考えられるけど、安藤サクラさんが演じた母親の心の内を想像したらツライんだ。
全てのことをいちばん知りたいであろう母親からは、何も見えていないんだもの。
怪物、、きっと人間の心にはみんな怪物がいる。
何かを守るには怪物が必要なのかもしれない。
坂本龍一さんのピアノ曲がまた心の深いところをえぐるの。
悲しいとか悔しいとか、簡単に言い表せられないごちゃっとした感情。
誰か助けてよって言いたくなる、あの息苦しい感情。
あー、苦しい映画だった!
作品として面白いか否かという視点ではとても楽しめました!
ミステリー要素も含んでいるので、素に戻ることなくずっと引き込まれて観ていられました。
それにしても、よくこれだけ多種な社会テーマをひとつのストーリーにまとめられたものだ。